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風邪の思い出

風邪をひいた。昨日の夜、読書している時とても寒いなーと思っていた。朝起きると、案の定喉いた、風邪。仕事に電話してお休みした。

小さい頃、風邪をひいた時の思い出、というとまず浮かぶのが、私が熱をだすと母が必ずつくってくれた”すりおろしリンゴ”だ。 ジュースでもなく、どろどろと形を失ったリンゴ、食指が動くとはほど遠い見かけなのだが、高い熱のあるとき、母がスプーンで食べさせてくれた、(大きくなって方は自分が食べたが)すりおろしリンゴは感動するほど美味しかった。

次に浮かぶのは座椅子だ。共働きだった我が家では私が風邪を引き、峠は超したが、また学校に行くには療養が必要な時は母が遅めに出勤する直前にパジャマを厚着した私のために座椅子をテレビのある部屋に設置し、私を毛布で座椅子ごとくるんでくれた。3人家族の我が家には当時3席座椅子があった。幼い私は常々、我が家の座椅子は背もたれの角度、柔らさ、座り心地を含め世界1、と密かに思っていたのだが(そのことは母や父には当時はいわなかった)座椅子が私の風邪療養以外に使用されることはほどんとなかった。母が座椅子のことを便利でらくだが、怠けの第一歩のように考えていた節があった気がする。ともかく母は朝遅めに出勤する5分まえに私と座椅子を毛布で包み、家をでる直前に私のお気に入りにビデオをつけてくれた。私はあかちゃんのように母に毛布で大切に巻いてもらうのが大好きだった。ダンボ、アリスの不思議な国、シリウスの伝説、ユニコ、わんわん物語りなど、学校を休んで暖かい毛布にくるまれて、ビデオがみれるなんてラッキー!とも風邪が完治に近いお気楽な私は思ったものだ。ぐるぐる毛布でつつまれてトイレにたったり、ビデオが終わってどうしよう、なんて思った記憶がないので、母が2時間ごとくらいに帰ってきて私の様子を見ていてくれたんだと思う。

それが私の小さい時の風邪ひきの記憶だ。今ボストン一人で風邪の療養にリンゴをきって食べてみた。夜はリンゴを昔母がそうしてくれたようにすり下ろして見ようと思う。